状態監視システム(予知保全)- ecoCMS(Condition Monitoring Service)

工場設備のPM(予知保全)は、IoTやAIの発展とともに進化を続けています。
千代田商事でも、お客様と共同で様々な取り組みを始めており、多くの業界で実績を積み重ねています。

今回ご紹介する、状態監視システム〈製品名〉ecoCMS(Condition Monitoring Service)も、エネルギー分野のお客様から採用され、特に自然再生可能エネルギー業界での実績が多くなっています。

PM(予知保全)とは
PM(予知保全)とは、Predictive maintenance の略語で日本語で「予知保全」と表記されます。
PMは、連続的に機器の状態を計測・監視し、設備の劣化状態を把握または予知して部品を交換・修理する保全方法を示します。類義語と「予兆保全」「状態基準保全(CBM:Condition Based Maintenance)」「状態監視保全」などがあります。予知保全は、機械や設備、それらの部品の状況や稼働状況などを監視して、故障や不具合の兆候を察知して、メンテナンスする手法となります。実際に壊れそうなところをメンテナンスする形であるため、不要なメンテナンスコストを抑える事が出来る点が利点です。
予知保全と状態基準保全

Eco CMS (Condition Monitoring System)の特徴
1つのCMSに加速度センター8個と振動センサー2個が搭載され、広範囲な故障(異常)を検出可能です。
この製品に採用されているMEMS(Micro Electro-Mechanical Systems)センサーは、1980年代に初めて商品化された極小装置であり、現在でも広く採用されています。今日の自動車の生産ラインにおいても多数のMEMSセンサーが採用されている他、携帯電話やゲームにもMEMSセンサーが使用されています。2018年度の生産台数は110億台と多数の用途や条件で使用されています。
このような実績から、MEMSセンサーを搭載するEco CMS (Condition Monitoring System)の信頼性も高いと言えます。
風力発電における設置例
風力発電の一般的な構造は上図の通りです。
風力発電設備は、地上から20-30M上空に設置されており、保全作業が困難な事が多いです。解決策として、予知保全設備を活用して最適なメンテナンスタイミングを予測し、保全計画を立てるのが主流となっています。

風力発電機における検出項目(例)


検出できる項目は、下記の通りです。

1,メインベアリングの故障
2,キャリアベアリングの損傷
3,発電機ベアリングの剥離及び故障の前兆
4,ホワイトエッチの亀裂
5,高速/中速ギアの亀裂
6,プラネットベアリングの損傷
7,遊星歯車(ギアボックス)の亀裂

この他にも、オイル品質、温度などを総合的に検知しながら状態を監視します。

予知保全によるメリット
・設備の効率化と稼働時間の延長
・修理タイミングの最適化
・保全計画の改善
・修理費用の削減
・壊滅的な故障の減少


風力発電設備(特に洋上風力発電)を頻繁にメンテナンスする事は、困難です。
予知保全によるメンテナンスを導入することで、上記のようなメリットを得られます。

ハードウェア設置・監視サービスまでの一貫サービスが可能


なお、お客様ご自身が監視業務を担当できない場合は、当社が監視まで対応可能です。
振動分析者・エンジニア・データサイエンティストがコンピューターによるレポートだけではなく、専門のアドバイスを提供します。

それから、ハードウェアの設置には、詳細を正しく把握する事が重要です。センサーの位置・安全手順・ケーブル配線などの要件を高度に理解する事で設置をスムーズに実行します。


千代田商事では、計測診断、センサー設置、補修・メンテナンスの様々なノウハウを充実させております。
IoTやAIの進展により生まれた新たな技術と既存の技術と掛け合わせ、より効率の良い方法・サービスを提供出来るよう体制を整えております。何かお困りの事がござましたらお気軽に千代田商事までご相談下さい。


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