両吸い込みポンプを延命化 補修・メンテナンス事例-スラリー対策-

悪条件下で使用されている昇圧ポンプの補修・メンテナンスを行いました。
このポンプは工業用水を扱っていますが、粉末が飛散するような環境下に設置されているため、スラリー混入が多く発生していました。
このような環境への対策から、今回は分解・点検・修理だけでなく、スラリーが堆積しにくい構造に改造し、トラブルの根本的な原因に対処しました。

これらの総合的な対応により、両吸い込みポンプ延命化を実現しました。
【工程紹介】両吸い込みポンプを延命化 補修・メンテナンス
受入、分解
入荷したポンプは見た目以上に腐食が進んでいました。
分解・点検しながら、補修箇所・延命化方法を検討しました。

入荷時

組立完成時

分解

外装ケレン中

接液部全体的にスラリーが付着

点検、補修・メンテナンス方法を検討

内面及び、スタフィンボックスネック部にスラリー付着による摩耗あり。ブラストコーティングによる補修を採用。

摩耗による隙間が複数発生。補修材による成形を採用。

シール摺動部には、スラリー堆積による摩耗あり。補修・メンテナンス後、再使用。

軸受けにも内径摩耗あり。溶射補修を採用。

メカシールにもスラリー堆積による損傷あり。再生可能品にはラッピング補修を採用。

補修・メンテナンス後の各部品

13Cr溶射補修後の軸受け

肉盛・成形補修後のケーシング内部

母材加温後にブラストコーティング補修したケーシング内部。加温によりコーティングの密着度を向上

消耗部品を新品に交換

ケーシングパッキンを交換

耐摩耗性を向上させる表面処理も実施

HCrメッキ(硬質クロムメッキ)後のスリーブ

検査・納品

芯振れ計測

スラストGAP計測

インペラの位置調整

耐圧試験

スラリーが原因となるポンプ内部の摩耗・損傷・詰まりなどでお困りのお客様は、千代田商事へお問い合せください。当社の豊富な経験を活用し、解消方法をご提案します。


ポンプ補修事例のご紹介